命を預かる身として

急変した患者にどう対応する?

患者の急変時はどう動くか

病棟勤務をしていると、比較的患者の状態が落ち着いているということもあれば、状態が悪い患者がいるので急変の可能性もあるという場合も考えられる。

病棟には何人かの看護師が働いているが、みんなが急変にすぐに対応できるというわけではない。

そのため、事前に準備をしておくことも大切である。

例えば勤務初めの申し送りの際、急変が考えられる患者がいる時には、みんなに周知しておくことは重要である。

それだけで急変があったらすぐに対応しなければいけないから、それまでにできる仕事は終わらせておこうと看護師の意識付けができる。

さらに、もしも何かあった時には、救急カートを運ぶ看護師、医師へ連絡する看護師など役割を決めておけば、看護師一人ひとりが責任をもって動くことができる。

もしも急変への経験がない看護師がいる場合は、時間があるときに事前に急変時のシミュレーションをしておくことも大切だろう。

本来は救急カートの中身やモニターの操作など確認を重ねていれば問題はない。

しかし急変の対応をしなくてはいけないという不安がある場合は、物品の場所や手順だけでも確認しておくだけでもよい。

あとは急変時にはリーダー看護師の指示や医師の指示に従うことができればよいからである。

このように勤務の始めに、急変患者がいることの意識付け、スタッフの行動把握をしておけば、実際の急変時には役に立つ。

さらにみんなで協力して対応しようとチームワークも高められるであろう。

不安を抱えているときには

看護師として働く上でなかなか避けることができないのが患者の急変だ。

何らかの病気を抱えている患者は容態が急変することも珍しくなく、看護師をはじめ、医療スタッフの迅速な対応が求められる。

看護師の中には患者がいつ急変するのかと不安に思ったり、きちんと対応することができるのかと心配になったりする人もいる。

そんなときには何が不安なのか、どんなことが心配なのか明確にしておこう。

自分の不安要素が分かると心の中が整理され、冷静な対応ができるようになる。

漠然と不安を抱えるよりも、精神的な負担も少なくなるのだ。

まず不安なことや心配なことを全て書き出して、すぐに対応することができること、すぐには解決するのは難しいことに分類する。

対応することができるものはどのようなことをすれば良いのか、いつまでに課題をクリアすれば大丈夫なのか考えよう。

すぐに対応することは難しい、考え過ぎても対応策はないものはあえて後回しにする。

もし対応策が見つかったら取り組んで、一つひとつ不安要素をクリアしていくことが大切だ。

看護師の仕事では患者の急変に直面して、何もできなかった、自分がミスしてしまったと落ち込むケースもある。

急変に上手く対応できなかったというときは自分の失敗は認めたくない、運のせいにしてしまいたくなるときもある。

そんなときでもきちんと自分たちのミスや対応の遅れは認めて、その中から改善策や対応策を見つけることを忘れてはならない。

自分の行動を振り返って問題点を見つけ出し、これからの自分の課題を見つけるようにする。

失敗したのならきちんと受け止めて、自分のスキルアップに繋げるようにするのだ。

緊急時の対応マニュアルが書かれているサイト「迷える新人看護師へ<緊急対応マニュアル>」も参考になるので、不安な人は一度読んでみるといいだろう。